まさやんファミリーとソリを楽しむべく、雪を求めて岐阜県にやってまいりました。
岐阜には、私が関東に住んでいた頃から、ずーーーっと行きたかったお店があります。

『信濃屋』。
なんと素晴らしい佇まい。
ここは、マスヒロさん絶賛のお店なのですよ。
M子のかつての愛読書『dancyu』『大人の週末』『食楽』などのマスヒロ氏ページに何度も登場していて、夢が膨らんでいたのです。
マスヒロ教ではありませんが、そこまで何度も載っていたら、否が応でも興味をそそられるではありませんか。
ちなみに「かつて」とは。
結局ですね、雑誌に掲載されているお店は、ほとんどが大都市圏なんですよ!
三重県が載る確率なんて、年に数度あるかないかなんですよ!
買うだけムダなんですよ!!
・・・と怒りをひとしきり爆発させて。
でも、この信濃屋だって、その雑誌のおかげで知ったのですから。
いかに『信濃屋』が貴重なお店か。


メニュ。
That’s All!
三品のみ!
しかも読めません。
右から『うどん』『ころかけ』『支那そば』です。
潔いです。


こちらが『ころかけ(うどん)』660円。
冷たいうどんです。
汁が真っ黒で、まるで伊勢うどんのよう。
All Aboutによると、『ころ』とは『香る露』のことで、ひやかけの一種の名称。名古屋うどん文化圏においてよく見るメニュらしく、そのネーミングはこのお店が発祥なのだそう


麺は幅広で厚め。
汁は・・・思ったより濃くないです。
伊勢うどんの汁よりも、やや甘く、更にカツオ出汁がきいています。
初めての味です。
ショウガとゴマが、甘めな汁をキリリと引き締め。
麺は表面ふっくらので中はもっちり。でも、硬いわけではなく・・・。
正直、食べたことのない食感です。


こちらは『うどん』。同じく660円。
あたたかいうどんです。
汁も麺もほぼ一緒。
温かい分、汁の醤油の香りが際立ちます。


『支那そば』880円。
値段から察すると、これが看板メニュのようです。
確かに異相。
見たことのないルックスと味わったことのない味。
汁はうどんよりも何というか・・・エッジが効いているというか・・・甘めながら、しっかりとした味。
でも普通想像する『支那そば』とは別物の味です。


麺も唯一無二な姿。
極薄の平打ち麺なんですが。
何と言ったら良いのでしょう・・・それを一晩寒晒しして水分を抜いたものを、もう一度茹でた、としか言いようのない食感と舌触り。
衝撃的な丼です。
「ラーメン」でもなく「中華そば」でもなく、ましてや「支那そば」でもないです。
オリジナルな『信濃そば』とでも呼ぶべきでしょうか。
心を奪われました。
ちなみに夫は、『ころかけうどん』に心を奪われた模様。
いつもは、私と子供が各々好きなものを注文して、夫はネタ的に美味しい一皿を強制注文させられ、さらに私と子供が残したものを食べる・・・という悲しい役割。
この日は珍しく、積極的に『ころかけうどん』をおかわり。
相当気に入ったようです。


というわけで、5人前食べきりました。
唯一汁が残っているのは、子供が食べた『支那そば』です。
さすがに小児がスープ全飲みはいかんでしょう。


心のこもった営業日及び営業時間案内。
お店の方も、この上なく心のこもった対応でした。
ものすごい忙しいのに、食べ終わったお客さんを、店主やおかみさんがお店の外まで見送ってくれるのです。
感動いたしました。
ここは、通ってしまいそうです。
ご馳走様でした。[#IMAGE|S58#]
信濃屋
住所 岐阜県多治見市上野町3-46
TEL 0572-22-1984
営業時間及び定休日 上記画像を参照のこと