久々の本紹介です。
またしても漫画。しかもタイトルが、
『貧民の食卓』。
キャッチが「一食100円以下の激安・激美味料理満載!!」。
新潮社の「コミック・バンチ」に掲載されていたらしく、すでに連載は終了しています。
物語をかいつまんで説明いたしますと、お母ちゃんが大福もちを喉に詰まらせて亡くなった、父子家庭のお話です。
が、中学生の娘と小学生の息子がいるにもかかわらず、このお父ちゃんが全然働かない。
当然娘はキレます。
「腹減った!」
「お金がない!」と。
そんな時お父ちゃんは、家にある材料やその辺で手に入れた材料などを駆使して貧乏料理を作るのです。
が、これが侮れない美味しさ。
その「おいしー☆」で、娘さんはお父ちゃんへの怒りを引っ込めてしまうんですよ。
関西弁のやり取りと相まって、読んでいるこっちまで「まあええか~」となってしまうほどの脱力感。
でも、出てくるレシピは実際使えて、しかも本当に美味しそうです。
あの『ミスター○っ子』とは一味違います。(全巻持ってますけど)
例を挙げると・・・(パラパラと本をめくる)
うーん・・・どのメニュを挙げても、この本の醍醐味を説明できません。
例えば
『情熱の炊き込みパエリア』
イカとトマトとピーマンを使い、最初はフライパンで炒め、カレー粉で味と色づけ。後は炊飯器で炊き込む簡単優れもの。
『夏野菜のマヨ板醤炒め』
豚薄切り肉、きゅうり、トマト、たまねぎなどを炒め、マヨネーズ入り豆板醤で味付け。
・・・という感じで、安いものをいかに創意工夫で美味しくするかに力を注いでいます。
普段家にあるもので、ここまでバリエーションに富んだ料理が出来るのか・・・と、吃驚しますよ。
また、このお父ちゃん・娘・息子の関係も可愛らしいというか、ほのぼのしているというか・・・。
周りの人々もみんなどこか抜けていて、読み終わると料理をしたくなるどころか、思わず大の字になって寝そべりたい「ぬるさ」に浸れます。
もし本屋さんで見かけたら、パラパラとめくってみて下さい。
貧民の食卓(全5巻)
※amazonの貧民の食卓第1巻にジャンプします。
著者 おおつぼ マキ
発行 新潮社 
バンチコミックス 1~4巻 505円
5巻 648円