なんと11年ぶりの訪問です。

伊勢市河崎にたたずむ『こま田』。
お鮨屋さんです。
当時でも予約が大変だったのに、ミシュラン掲載店となった現在は、さらなる予約困難店に!
知り合いの伝手で、この日のために去年の11月に予約をしてもらいました。

テーブルナプキンは甘鯛。
美味しそう。

店内。
6席のみ。
2015年に一度お邪魔しただけなのに、ご店主夫妻、覚えていてくれました。
嬉しいなあ。
当時はYoutubeもやっておらず、ブログだけでしたが、その記事を読んで来てくださった方がいたそうな。
少しでもお役に立てたのなら、嬉しいです。

おつまみ。
愛知県産鳥貝。
下拵えが素晴らしいのか、ここまで美味しい鳥貝は初めてでした。
なんというの、美味さだけが際立っていて、臭みを一切感じないので、何を食べているのかわからなくなるのです。
美味しさのあまり、脳がバグると言うのでしょうか。
このあとの料理も、すべてそんな感じでした。

蒸鮑。
お酒などは使わず、そのまま蒸し上げたそう。
それがなんでこんなに滋味深いのだか。
食べ終わるのがもったいない。
最初の一杯は伊勢角のペールエールだったのですが、これは日本酒だ!

というわけで日本酒のお品書き。
ご店主の好みのお酒だそうです。
『高砂』は『而今』の木屋正酒造が創業以来作り続けているお酒。
飲んだ感想は、個人的には『而今』よりも『高砂』が口に合うというか、料理に寄り添う感じがします。
美味しい!

で、ここからにぎりです。

北海道白老のまぐろ。
痺れるように美味い。
魚はもちろん、酢飯が美味しい。
甘さはまったくなく、赤酢と塩のみ。
意外と効いている塩の旨味が深いんですよ。
聞くと、岩戸の塩だそう。

鹿児島産春子(カスゴ)。
美味しい。
飲み込みたくない。
この一貫のために、どんな仕事がされているのか。
そんなことを思わせる一瞬。

福岡産剣先イカ。
イカはどちらかというとサクッとしたイメージがあるのですが、これはねっとりしています。
甘い。
細かく包丁が入っているため、繊維の間から美味さが湧いてきます。
イカ好き夫、悶絶。

千葉県産鱚。
鱚、大好物。
なんだけど、今までとは別物の鱚です。
間に挟まれた大葉がアクセントとなっています。
鱚の味を更に引き出す感じ。

愛知県産 のどぐろ。
あんまり愛知県産て聞いたことがないような。
でも上がるんですね。
炙ることで香りが立っています。
とろける。

三重県産蛤。
仕事をした上で、ちょっとだけ炙ってあるんです。
飲み込みたくないシリーズ。

づけ。
少し前から出してあったのは、香りを引き出すためかな。
づけといえば赤身なんですが⋯これも赤身なんですが、さっぱりとした脂が乗っています。
2枚付で食感の違いを楽しむことができます。

山口県産の雲丹。
海苔巻きって初めてかも。
海苔が香り高く、雲丹の仄かな海藻の香りと、絶妙な磯の香り。
そこに雲丹の甘み。
軍艦よりも、雲丹と海苔のマリアージュ感が強いです。
雲丹と海苔好きにはたまりません。

愛知県産ミル貝。
私の中で相当好き嫌いが分かれる貝です。
しかし、先程の鳥貝もそうだったのですが、驚くほどクセがありません。
どうしたらこんな、純粋に旨味のみを引き出せるのか⋯。
噛むごとに味わいが増します。

美味しい、のに何の魚か見当もつかず⋯。
旨味がすごいんですよ。
河豚の、噛みしめるほどに味が⋯ではなく、口に入れて噛んだ瞬間からほとばしる旨味。
千葉県産のアラでした。
九州のアラ(クエ)とは別物のようですね。

赤貝。
この日は味は良いのに色味が良いものが少なかったとのことで、いっそのこと巻物にしてしまおうと。
旨味の小宇宙。
私がそもそも海苔好きなのもありますが、このひと口で完成されています。

高知産の縞鯵。
熟成加減が素晴らしいです。
ねっちりしていて、独特の香りが鼻から抜けます。
香りも旨味だな、と感じる瞬間。

愛知県産穴子。
煮穴子なのかな。
勝手な想像ですが、薄味で煮た穴子を軽く炙って、俗に言う『煮ツメ』を塗っています。
でも、甘くないんですよ。
え、美味しい⋯穴子が美味しい⋯と思っていたら口の中から消えていました。

最後に鉄火巻。
しかも手巻き。
しかも鉄火と言いつつ、脂と鉄の香りが効いた、トロ鉄火。
食べ終わりたくないけど、手と口が止まりません。

干瓢巻き。
甘さ控えめ、しかししっかり味がしみています。
夫と私は江戸前寿司が大好きなので、干瓢は外せません。
この日は、かつてご主人が修行されていた『あら輝』で。現在修行中の弟弟子さんがたまたまお隣の席でした。
干瓢談義や海苔談義などを聞くことができて、楽しかったです。

最後の一品は『玉』。
甘くて肌理が細やかで、さながらカステラのよう。
私は鮨兼デザートとして楽しみます。

ここまでがおきまり。
このあとはもう一度食べたいものを注文することができます。
夫は剣先イカを注文。
以前の私だったらおそらく春子とかアラとかミル貝とか注文したでしょうが、余韻を残すために終わりにしました。

なんというか、華美を削ぎ取ったうえでの美学を感じるお鮨ですね。
美味しいだけでは終わらない、満足感がありました。

ご馳走様でした(*^^*)

鮨屋 こま田
住所 三重県伊勢市河崎2-14-18
TEL 0596-28-7747
営業時間 18:00〜22:00
定休日 不定休
支払い方法 現金のみ(カード不可、電子マネー不可、コード決済不可)
席数 6席(カウンター席のみ)