弟の結婚式のため、上京しました。
そして三重に帰る前に、寄らなければならない場所があります。

うなぎ屋『安齋』です。
私の聖地です。
普通の家のようですが、お店です。
暖簾も掛かってませんが、営業しています。
その証拠に、


こんな札が出ています。
予約客に対してだけお店を開けるので、『営業中=貸切』となるわけです。
メニューは、白焼きとうな丼のみ。突き出しなどは季節によって変わります。
ご主人は、お客が到着し、席に着くと同時に突き出し、その次に良い焼き塩梅の白焼を出し、おおよそ食べ終わったところでうな丼を出す・・・という、一番美味しいタイミングに出すのを生き甲斐としているので、絶対に遅刻できません。
過去に一度お邪魔したとき、大渋滞に巻き込まれて15分遅刻したのですが、
その時は店の前に立って待っていました
それほど焼き上がりのタイミングに命を掛けているのです。


残暑が厳しいため、肝吸い代わりの吸い物です。
オクラとじゅんさいが、ねばねばの二乗です。
ひんやりとしていて、暑さでうだっていた体の熱が引いていきます。


うな丼3000円です。
書いている今現在でさえ、画像を見ているとよだれが溢れてきます。
私の理想の王子様・・・ではなく、うなぎです。
蒸されて焼かれたうなぎはどこまでも柔らかく、皮と身の境目がありません。箸を入れるとほろりとほぐれてご飯と一体化します。ほぐほぐほぐほぐと、いつまでも口に入れていたいです。
そしてその味は・・・脂が乗りつつも、どこまでもあっさりです。タレは薄めでサラリとしており、うなぎは川魚の臭みが一切ありません。
一般的な『うなぎ丼』とは別物と考えたほうが良さそうです。
無言で、もふもふもふもふと食べ続けるひと時。
そして一番信じられないのが、全部食べ終わったあとに、「お代わり」がしたくなることです。
お代わりができるほど、もたれず、しかも後を引くのです。
・・・つい、熱く語ってしまいました。
それほど私にとっては至福の味なのです。
3000円は、全国的な『うなぎ基準』に比べると確かに高価かもしれません。
しかし、東京風のうなぎ丼がお好きな方なら、是非一度は食べて欲しいです。
決して損はさせません。
あ、でもあんまり忙しくなるとご主人が困るので、ほどほどで結構です。
ご馳走様でした。[#IMAGE|S58#]
安斎
住所 東京都杉並区荻窪4-12-16
TEL 03-3392-2059
営業時間 11:30~13:30
       17:30~売り切れまで
定休日 火曜日