もう1ヶ月以上前になってしまいました。
な、なんと、津まつりより前です・・・(汗)
あの感動をもう一度・・・というくらい、素敵だったお店。
10月のびっけ部。
多気町の田んぼの中に忽然と現れる料理店『鄙茅』。
古民家を移築し、茅葺きも綺麗に葺き直してあります。
店構えも立派です。
早めの予約だったためか、奮発したコースを予約したためか、素敵な離れ。
目の前には清流・宮川が流れております。
この流れをどちらかに行けば、鰻店『膳』に流れ着くはず。
なかなか良いお酒もございます。
でも、お昼なので、飲みませんよ!
この日は、せっかくだからと5000円のコースを注文。
まずは先付け。
ぐじの昆布締め、菊の甘酢漬、春菊と舞茸のおひたし、いくらのせ。
昆布締めのぐじが・・・ねっとりとした旨味が・・・。
全部を混ぜていただくと、混沌とした味わいに。
甘さと酸味とほろ苦さと、いくらの塩気、そして舞茸の風味・・・味が何層にもなり、うっとりするほど。
いきなり一品目から、食べ終わりたくないと思いました。
煮物は鱧真薯。
鱧の味わいを殺さない真薯に、茸の香りをまとったお出汁。
菊の花のほのかな苦味がたまりません。
あと、焼いたネギの風味が、絶妙なアクセントでした。
人数分盛られたお造り。
手前と奥の人用に、互い違いに盛られています。
ブロガー泣かせの、長いお皿。
それにしても美しいです。
一幅の絵のような。
一人前。
〆鯖、鰹、こち。
鯖が〆ってません!・・・というくらい新鮮で生。
あまりの匂いのなさに、目をつぶっていたら何の魚かわからないくらい。
一方、鰹は、鰹節の味がするくらい『鰹!』。
なぜこんなに味が濃いのでしょうか?
こち・・・噛むほどに旨味が広がります。
飲み込むのが惜しいほどでした。
箸休めは蓮根饅頭。
これまた出汁が美味しくて・・・山伏茸からいい味が出ているのです。
揚げたこちが、コクを出してくれて、蓮根饅頭の繊維に味がしみしみです。
八寸。
自分の撮影技術のなさがつらいです。
秋の彩りの美しさ、こんなものでは全然ありません。
到着した瞬間に、歓声とため息が同時に漏れるほど。
こちらが取り分けた一人前。
上から時計回りに。
里芋のおくらあん煮
せりとすずき
大学芋と芥子の実
ワカサギのくぎ煮
くるみは・・・あれ、お醤油と飴っぽい味でした
おからと梨とインゲンの和物
中央が蟹の身の酢の物
もうですね・・・本当にどれもが美味しい!
一つ一つの味が良いのはもちろんなんですが、全体として調和の取れた味わいなんです。
なので、どれもなくなるのが惜しく、ず〜っと食べていたかったです。
焼物は、鮭と椎茸の挟み焼き。
この鮭が、めっぽう脂が乗っていまして。
その脂が椎茸に染み込みまくっていて。
恍惚とする美味しさ。
椎茸が苦手な私ですが、これは独特の匂いがほとんどなく、旨味のみ。
聞くと、時間をかけて焼くと椎茸の臭いがきつくなるので、サッと短時間で焼くと旨味のみが出てくるのだとか。
知らなんだ!
この椎茸だったら、どんだけでも食べられます!
で、あんまり美味しいので、ご飯用の残しておこうと思っていたら。
秋刀魚の土鍋炊きご飯!
焼きほぐした秋刀魚に、青ネギと翡翠のような銀杏!
こ、これは美味しすぎる!
見えないほど細い針生姜が、超効果的。
秋刀魚の癖を消すのではなく、むしろ引き立てています!
ご飯もピカピカでムチムチの炊きあがり。
お味噌汁は茸の赤出汁。
お漬物も野菜の新鮮さが生きている味わい。
秋刀魚ご飯、あまりに美味しく、追加でお茶をいただき、お茶漬けにして完食しました。
お菓子は栗の和菓子。
中に丸々1個、栗の甘煮が潜んでいました。
最後まで大満足!
是非とも四季折々にお邪魔したいお店です。
ご馳走様でした(*^_^*)
鄙茅
住所 三重県多気郡多気町相鹿瀬615
TEL 0598-39-8080
営業時間 11:00~13:30
17:00~20:00
定休日 水曜日
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