10月3日。
県文で行われる平井堅ちゃんのコンサートを見るために、姉が来ました。
その3日ほど前、お昼にどこに行きたいかを訊ねたところ、『朔』と。
そりゃ私も行きたいですよ。
でも、こんな近々で席が取れるわけないでしょ。
と、思いましたが、一応朔さんに連絡を入れてみると。
なんと、取れました。

 

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というわけで、『朔』。
姉は前回の美味しさが忘れられなかったのだそう。
私も実は来たかったのですが、そうそう何度も・・・と諦めていたのです。
姉がリクエストしてくれて、願ったり叶ったり。
しかも、この日の13:00からの食事は、私たち2人だけ。
貸切状態でした。
好きなお店に関しては、本当に引きが強いというか。

 

ここからちょっと脱線。

私は味が好きでも、お店の雰囲気とかが合わないと行きにくくなってしまうのですが。
『朔』さんに関しては、旦那さんが作る料理はめちゃめちゃ好みなのはもちろん、料理を彩る奥様の作品や、接客してくれる奥様のつかず離れずな距離感が私に合っているのです。

脱線から戻ります。

 

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金木犀とすだちのジュース。
アルコールが入っていないのに、酔ってしまいそうな香りです。
爽やかな酸味で、お腹がスタンバイ状態。

 

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(私の中で)名物となっている前菜盛り合わせ。
見るからに美味しそうというか、美しいです!
上から逆時計回りに、
・トコブシのオクラ和えマコモダケと白髪葱添え
・サツマイモの蜜煮
・紀伊長島産ひじきと美杉町の坂本さんの干し野菜
・青ナスの胡麻みそ
・椎茸の鹿肉詰めといちじくの天ぷら
真ん中は、かんぱちのカルパッチョ風ジャバラのドレッシング。
ジャバラは和歌山県北山村の特産品。
それをこちらでも試しに育てているそうな。
舌に刺さらない、柔らかな酸味です。
かんぱちの芳しい脂をいっそう引き立てるというか。
そもそもかんぱち自体が、素晴らしい熟成度でした。

それにしても、毎回毎回、期待を裏切らない上に、それ以上。
本当は一品一品、ずずいと寄って紹介したいです。
トコブシは、その組み合わせの妙と寄り添いっぷりに驚かされ。
サツマイモはそれ自体の甘さと蜜の甘さが絶妙!
ひじきと干し野菜は、それぞれが持つ、素材の底力を感じ。
青ナスの煮てほどけた繊維に、胡麻みそが染み渡り。
椎茸は苦手なはずなのに、いやな香りがなく、芳醇な鹿の肉汁が染み渡って。
いちじくの天ぷらは鉄板ですよ!

 

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この日のお魚はアマゴ・・・ではなく、この日の朝獲れたての鮎。
それを炭火の遠火で、1時間じっくり焼き上げてあります。
一夜干ししたかのような水分の抜け方ですが、食べると凝縮された旨味がブワッと!
頭を含め、骨まで全部いただける上、飲み込んだ味の向こうにちゃんと、青い香りがいたします。

 

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スギタケの吸い物。
里芋は中まで味が染みていて、炊いてから素揚げしたよう。
スギタケ初体験の姉、この薫りに大興奮!
私もこちらに来るまでは、スギタケの存在さえ知りませんでした。
スーパーで販売しているキノコしか口にしたことがなかったので・・・。
山で育った、薫りと旨味の強いキノコを知ってしまったら、養殖物には満足できなくなります。
そう思わせる、出汁の薫りでした。

 

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メインの、鹿肉のロースト。
秋野菜が美味しい季節になってきましたね。
実は、左下の茄子が、鹿の肉汁と脂を吸いまくって、ありえないくらい美味しかったです。

 

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角度を変えて、肉メイン。
確か三歳の雄だったかと。
それにしてもこの日の鹿は・・・ほんっとうに美味しかったのです!
冬を前に蓄えていたのか、こんなに厚い脂肪を蓄えた鹿肉を見たのは初めてです。
しかも、この脂肪がめちゃめちゃ美味しい!
この脂肪のついた背ロースと、前足と後ろ足の三部位。
美味しさもさることながら、この日は歯応えの違いなどを詳細に感じることができました。

 

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自家製のお漬物がこれまた。
私は初めてお邪魔した際、ミョウガのお漬物で衝撃を受けました。

 

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炊きたてご飯。
姉と私の貸し切りなので、好きなだけ食べてくださいと!
自家製の不耕起栽培米、しかも新米です!
もちろん炊き加減は上々!
弾力のあるご飯が、噛むごとに甘みが増してきて危険です。

 

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熱々で、磯の香りと味噌の香りが生きたアオサのお味噌汁が、ますます私のご飯欲をかきたてます。

 

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カリカリのお焦げが嬉しい二膳目。
本当に噛むと『カリッ』って音がします。
そのくらい香ばしいのです。

他にお客さんがいないので、私たち専用だと確信し、この後さらに一杯お代わり。
姉とともに完食いたしました。

 

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後のお客さんはいないとのことで、そのままの席でデザート。
大好物の肉桂と黒糖風味のゼリー。
これまた、「おかわりOKですよ♡」という奥様の誘惑に負け、姉妹でお代わり。
お腹も心も満たされました。

冬の間に、できることなら猪料理を食べてみたいですね。
朔さんが料理したらどんなに美味しかろうと、想像しただけでドキドキします。

ご馳走様でした(*^^*)
日本料理 朔
住所 津市美杉町八知3541
問合せ TEL 080-6928-3939
営業時間 12:00〜16:30
     ランチタイム 12:00〜と13:00〜の2回
     カフェタイム 15:00〜(カフェの予約は不要)
定休日 火、水曜日
予算 完全予約制 3,500円のお任せコース