たまたま実家に帰ってきた娘が、「美味しいお蕎麦が食べたい」と。
で、娘お気に入りの、滋賀のお蕎麦屋さん『黒田園』に到着したら、なんでか臨時休業。
前日が定休日だったのですが、祭日だったため営業したらしく、翌日を振替休日にしたような感じ。
そんな。
でもリカバリー番長な私は、ダメ元で『市のせ』へ電話をしました。
その時点で13:10。
奇跡的に13:00の席が2席空いていると!
「今から10分以内に行きます!」
願えば叶うものなんですね。
普通なら『黒田園』より10倍くらい取りにくい席なのに。
私には『食』の神様が付いているに違いない!
お品書きでございます。
ここで、初めてお店に行く方にご忠告。
妥協せず、迷わず『雪』を注文してください。
お店の本気を味わうことができます。
まずは『蕎麦豆腐』。
できたての熱々でムチムチ。
蕎麦の香りがむせ返るよう。
注文を受けてから本葛と練り上げているのでしょう。
『鱧と松茸真丈の煮物椀』。
実はですね、お店に入った瞬間から、松茸の香りがお店中に充満!
間違いなく松茸の何かがあると思っていたのですが、ここまでとは!
鱧の真丈の中に香り高い松茸が、これでもかと入っています。
一切れが大きすぎて、一口大に切るのに苦労したほど。
上には上品な甘さの栗の渋皮煮と、月に見立てた卵豆腐。
完成された一品。
そしてこれ!
絶品 of 絶品の、『鯖寿司』。
かなり生に近くてほんのり締めた鯖寿司。
食べる直前に表面を炙ってあり、温かいのです。
米もほどよいほどけ加減。
これ、いつも美味しすぎて、お持ち帰りをしたいのですが、この味はお店ではないと味わえないのです!
冷えても美味しいと思いますが、でもやっぱり出来立てとは別物になってしまうから。
添えてあったお漬物が、どこかで食べた風味・・・あれ、クチナシそのものの風味がしていたような。
漬物というか、大根か株に軽く塩をして、クチナシで浅漬けにしたのかな。
蕎麦衣天麩羅。
すいません。
ちょっと忘れてしまったのもあるのですが。
驚いたのが、真ん中の黒い粒粒の天麩羅。
トリュフとじゃがいもの天麩羅。
これが滅法香りが良くて美味しくて。
でももっと衝撃だったのが。
一番右です。
蕎麦衣を纏わせたシャインマスカットの天麩羅に、ハモン・セラーノを巻いてあるんですよ!
塩気と果物の甘味と、蕎麦粉の素朴さと油のコクと!
脳がバグるのですが、しっかり美味しいのです。
ナニコレ?
モウヒトツタベサセテ?
と言いたくなる美味しさでした。
本当ならここで『細そば』なのですが、季節限定の『地鶏ボーンブロススープとなめこのかけ蕎麦(温)』を。
お蕎麦はもちろんなんだけど、お出汁が美味しい!
『細そば』を注文した娘に分けたら、まっしぐら状態。
仲良く半分こしました。
そして『粗挽き太打ちのもり蕎麦』。
皮ごと挽いたかのような荒々しさ!
これが美味しい。
1本1本噛み締めていただきます。
ていうか、強すぎて啜ることができません。
味も強いし。
でもこれが最終目的、という感じで良いのです。
デザートも手作り。
『栗のアイスクリームとチョコレートテリーヌ』。
栗のアイスクリームは、栗の渋皮煮を作る時に煮崩れたり、皮を剥く時に渋皮に傷を付けてしまった物をペーストにしアイスクリームにしました。
上には渋皮煮のシロップをカラメルにしてラム酒の風味を付けたソースをかけています。
チョコレートテリーヌのチョコレートはフランスのヴァローナ社のベストセラー商品トリニタリオ種を使ったカライブを使用しております。
カリブ諸島のカカオ特有の豊かな風味とローストしたナッツを思わせる香ばしさが特徴です。
今が旬の無花果を赤ワインで炊き、シチリア産オレンジピールと合わせてテリーヌにし、器に盛り付けた後にはローストしたカカオニブをお乗せしました。
と、これは『市のせ』さんのInstagramより。
デザートにもここまでの力の入りよう。
他の料理にもどれだけ力を注いでいるのかがうかがえます。
大満足でした!
大人気ゆえ予約必須店に、こうして偶然入店できたのは僥倖でした。
またお邪魔します!
ご馳走様でした(*^^*)
蕎麦 市のせ
住所 滋賀県甲賀市信楽町宮尻185-3
TEL 0748-60-6510
営業時間 1部 11:30/2部 13:00
定休日 木曜日
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