12月のできごと。
娘と宝塚で待ち合わせをして、宝塚観劇。
宝塚ホテルに泊まり、翌日一緒に三重の自宅へ。
そしてまたしても『朔』。
お友だちが予約していたのですが、来られないことになったため、娘と私で代わりに来させてもらいました。
『朔』大ファンの娘、大喜びです。
梅の酵素とみかんのあたたかい飲み物。
この日は相当冷えていたので、あたたかくて甘い飲み物、本当に嬉しいです。
胃の腑が喜んでいるのを感じます。
前菜。
初期よりも、シンプルかつ端正な佇まいとなったような。
研ぎ澄まされたというか。
鳥羽産サザエ
里芋
さつまいも
蕪
柿
むかご
自然薯あん
すべての食材に下味が付けてあり、調和が取れています。
自然薯をからめると、さらに味わい深くなるんですよ。
自然薯マジック。
さつまいもが、驚くほど甘いです。
小松菜と美杉原木椎茸、ヒラタケ、なめこの辛子和え。
糸がき節乗せ。
茸ってこんなに美味しいんだ・・・と、実感するほど旨味が強いです。
ヒラタケの旨味が突出していますね。
大根、京人参、黄色人参、八知玉蒟蒻、三つ葉、ネギ、猪の脂肪の塩漬けの沢煮。
生姜風味。
猪の脂の塩漬けは、初体験。
臭みがまったくなく、なんというの・・・汁にものすごいコクと旨味を与えています。
うっとりするほど。
これはすごいです。
きわっきわまで熟成させた鰆のにぎり。
熟成させることで、もともとの爽やかな旨味が、ぐっと厚みを増しています。
1つで5つくらい食べた満足度。
鰆好きにはたまりませんよ!
地味な見た目ながら、忘れられない味となる、春菊豆腐。
吉野葛と出汁で固めてあります。
このお出汁が滅法美味しいんだろうな。
美杉産のアマゴ。
時間をかけてじっくり焼いているため、身から水分が抜けて旨味だけが残ります。
凝縮された旨味を頭から齧り付くと、甘ささえ感じる香ばしさ!
これは食べてみないと想像つかない甘さだと思います。
里芋のすり流し
伊勢湾産のすずきは軽くポワレ
鈴木牧場のモッツァレラチーズ
白菜
茄子
蕪
餅
牛蒡の素揚げ
柚子
・・・もう、何料理かわからないのです。
全部の食材が融合するというか、渾然一体とした味わいなのです。
里芋のすり流しは、どうしたらこんなに優しく、しかも深い味わいになるのか、想像も付きません。
メインは鹿肉。
この日は4歳の雄。
この時期の雄鹿は発情していて、かなり匂いを発しているのだそう。
しかし、罠師の古田さんは匂いの原因をわかっているので、匂いを中の肉に付けないように処理しています。
水で洗うと菌と匂いを広げてしまうため、一切水は使わないとか。
2週間熟成させた肉は、かなり旨味が濃く、しかも力強い味わい。
肉質もしっかりしています。
柔らかくないのに柔らかい、独特の質感。
噛めば噛むほど旨味が湧いてきます。
そしてクタクタに焼かれたリンゴの甘み!
お肉と一緒に食べるとうっとりしますよ。
焼いた野菜もすべて美味しいので、どの順番で食べて、食べ終わるか、悩みまくります。
でも最後の一口は、やはりお肉です!
お米は自家製。
お味噌も地のもの。
この日はちょっと爽やかな味わいがしました。
新しいお味噌を開けたそうです。
『鹿のしぐれ丼』。
以前は青ネギが乗っていましたが、今回は白葱。
しぐれがちょっと甘めなので、個人的にはパンチのある白葱のほうが合う気がします。
というわけで、めちゃ好みの味でした。
娘と私の好物(・・・ていうか、ここのお料理全て好物なんですけど)ニッキと豆乳のゼリー。
ニッキの透明な味わいと豆乳の真綿のような味わいの妙。
シンプルなのに食べ飽きない、毎回うれしくなってしまう味なのです。
『節知』さんの焼き菓子。
左は松の風味とほんのわずかな苦味。
しみじみと美味しいです。
沓沢夫妻の料理と器。
美杉町界隈で作られた自然の味。
この両方があってこその『朔』だと、食べ終わった瞬間に気づきます。
今年もできる限りお邪魔したいお店です。
ご馳走様でした(*^^*)
日本料理 朔
住所 三重県美杉町八知3541
TEL 080-6928-3939
営業時間 11:30〜と13:15〜の2回
定員 各回6名様まで(完全予約制)
価格 6600円(税込み)のお任せコース
定休日 水、木、金曜日(詳しくは、HPの予約表のページをご覧下さい)
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