先月終わりの『秘密（？）基地計画』で、夫の陰ながらのサポートを務めたご褒美。

超念願の『ビストロ　古川亭』です。
こちらに越してきてすぐ、三重県のお肉系ビストロの聖地だと聞いて以来、早5年・・・ようやく来られました。
HPや食べログの画像を何十回見つめ、何度、涎を垂れ流したことか。


意外にも店内は2人掛けテーブル4卓、4人掛け1卓ほどのこじんまりとした感じ。
しかし、いかにもビストロっぽい内装で、心が踊ります！
テーブルセッティングされたプレートも、一人ひとり違い、どれも吟味されています。
他の席にはウェッジウッドの2004年のイヤープレートが置かれていました。
他のテーブルを見るだけでも楽しいです。
切り盛りしているのは、シェフとフロアーの奥様の2人の様子。


こちら、ランチメニュの料金形態と、右は本日のメニュ。
右のメニュのノートがものすごいです。
毎日毎日、メニュを書いているのです。
その字面があまりに魅力的で、以前のメニュをもっと読みたくて、本当は持って帰ってきたかったほどです。


こで見て欲しいのは、『本日の特選食材』。
これがランチの『グランデコース』のメインとなります。
が、しかし！
マダームが、今の時期だけの特選食材があると！
迷わず注文いたしました。


『グランデコース』の前菜盛り合わせ。
夫は、「ボク、これだけでお腹いっぱいになっちゃうよ・・・」と怯みまくり。
私はこれを知っていたので、朝食を抜いてきたのですが、そのくらいガッツリしているのです。
でももちろん、驚くのは量だけじゃありません。
一番下のフライは、『錦爽鶏のコートレット』。
胸肉なんですが、とても味が濃くしっとり。
もちろん熱々の揚げたてです！


『イカのトマト煮込み』・・・と説明していただきましたが、そんなもんじゃなくて、アメリケーヌソースですよ！
口に入れた瞬間、ふらりとするほどシーフードな香り！
イカがムッチムチ！
パンに浸けると美味しいですよ・・・言われた通り、パンにめっちゃ合います。
しかも添えられていたパンまで自家製・・・素朴な味わいでした。


秋刀魚のマリネ。
生の秋刀魚をビネガーで〆た、ほぼお刺身状態なフレッシュさと脂の乗り。
脂が甘く、添えられたロメインレタスやカイエンヌペッパーなどと一緒に口に入れると、すべてが渾然とし、うっとりするほど。


『きのこのテリーヌ』。
これが予想以上の美味しさ！
きのこの旨味と食感が生かされていて、なんというか、秋の芳醇さを感じます。
そういえばツナギとなっている部分は、何だったのでしょか。
魚のすり身かしらん。


夫注文の『特選牛はらみのステーキ』（グランデ＋500円）。
ソースはやや甘めながらフルーティー。ベリー系な香りがします。
コクがありつつあっさりで、肉の味を邪魔しません。
これは肉の味の濃い『はらみ』で大正解です！
歯応えがしっかりとあり、噛むたびに肉汁が迸り、「肉を食べている！」と実感できる、まさにフランスのビストロの味です。


そして、マダームにそそのかされ（笑）、M子が注文した『うずらのロースト　エスパーニョールソース』・・・で良いのかな。
そりゃ、期間限定のジビエと聞いたら、注文しちゃうでしょ！

しかもシーズン到来の、この脂の乗りっぷり！
エスパニョールソースというのは、ドミグラスソースの元となる料理なのか・・・かなり古くからあるソースなんだそうですが、何故か日本人の口に合う味。
絶対ご飯に合います。
だがしかし、前菜の時とは別に、主菜用のパン（もちろん自家製）が来たのですが、思わずそのパンをソースになすりつけたくなる味でもありました。
うずらの下には、鶏肉（おそらく胸肉）のガランチーヌ。
ガランチーヌとは・・・ハンバーグ的なもの。
ややぱさつきがちな鶏肉に、脂とソースが染み込みこちらもとても美味しくなっていました。


肉アップ。
地鶏の味をギュギュ～ッと凝縮したような味わい。
いわゆる『ジビエ』的な匂いや荒々しさはないのですが、この味の濃さは貴重です。
皮や手羽部分の美味しさが忘れられず、今すぐもう一回食べたいです。
でも、一緒に行く人は選んだほうが良いですよ。
私はナイフもフォークも投げ捨てて、一心不乱にかぶりつきました。
同行者が夫で良かったです。
これが付き合いたてのカップルとかだったら、愛が試されることになりそうです。


そして、デザートの、『ビューニュー』。
リヨン地方の伝統的なお菓子・・・と言いつつ、名前は変われどフランス中で見られるお菓子だそうです。
日本で言うなら『◯◯まんじゅう』的な？
ドーナッツ生地的なものを揚げてあります。
こってりした肉料理の後に揚げ物・・・内心、ちょっとつらいな、と思っていたのですが。
びっくりするほど美味しいです！
揚げてあるのに重さがまったくなく、香ばしさとモチモチ感！
生地がほとんど甘くないので、チョコレートソースと（これまた甘過ぎない）ホイップクリームと一緒に食べて丁度良い甘さと濃さ。
これは次回も是非食べたいです！
本当に美味しっくって、クリームまですべて完食いたしました。
いや～・・・本当にここは、三重県内洋食系コッテリニストの聖地ですね。
方向性としては、鈴鹿の『洋食Mogu』や東京神保町の『レストラン七條』に似ている気がします。
「美味しいものでお腹をパンパンにして下さい！」
という、声が聞こえてきそうです。
大満足でした。
ぜひまた、お邪魔したいと思います。
ご馳走様でした[#IMAGE|S58#]
ビストロ　古川亭
住所　松阪市山室町2069－2　 南山ビル1
TEL　0598-26-7323
営業時間　[火～日]11:30～13:30(LO)
　　　　　　　　　　　　　18:00～20:30(LO)
　　　　　　　[日・祝]　11:30～13:30(LO)
　　　　　　　　　　　　　18:00～20:00(LO)
定休日　月曜日　第二火曜日